やまなしなひび−Diary SIDE− “パクリ”と紙一重の“パロディ”だった『幽遊白書』
初めまして。
よしりんでぽんはもう何年も前の、
実際配布されていた時期ごろに手に入れていたのですが、
「アレ」がジョジョのスタンドの事だということに今気づきました。
ずっと海藤の能力の元ネタが筒井康隆、ということを指しているのだと思っていました。
よくよく読んでみれば、テリトリー自体の元ネタを指す文章でしたね。
「幽遊白書」のパクリ、なんて言われる「烈火の炎」という作品があります。
烈火は、幽白を強烈に意識はしているけど、設定や展開自体は王道作品なんですけどね。
王道故に、設定と話全体の構造としては幽白よりも完成度が高いと個人的には思っていますけど、あまり言及すると荒れそうなのでこの辺で(笑)。
パクリやパロディってのは、結構微妙な関係なんでしょうね。
Aさんから見たらパクリな作品も、Bさんから見たらパロディってな具合に、個人的なものさしが違うためにややこしいんでしょう。
ただ最近の風潮として、パクリと思った人が声を荒げて非難することが多いように感じられます。
元ネタとなった作品が好きなのは分かるけど、その元ネタ作品の元ネタがある場合も多いのに、なんだかな〜という気分になります。
何をもってパクリとし何をもってパロディとするか、その定義は色々ありますけど、個人的には作者の味が入っていればパロディだと思います。その味が分かる舌を持たない読者にとってはただのパクリとしか思われない一方で、本当に自分の味を出すことができない作者もいるからややこしいことになるんでしょうね。
ダニーphantonのファンフィクションの痛み
>nanaさん
初めましてー。
実際に入手した方のコメントをいただけて、「実際に書かれていたのか」が不安だった僕としては一安心しました。ネットの情報は色んなものがあってくれる分、デマやらガセやらにも振り回されてしまうこともありますからね……
>海藤の能力の元ネタが筒井康隆
海藤の能力にも似たようなものがあるんですかね?
室田の能力と筒井さんの『七瀬』についての比較みたいな話はよく出ていて、『レベルE』のキャラの名前なんかでも分かる通り冨樫先生は小説が好きなんだろうなーとは思います(というか、『レベルE』の主人公が筒井くんなのは冨樫先生流の礼儀だったのかも知れませんね)。
>メルトさん
『烈火』についてはノーコメントで。
>最近の風潮として、パクリと思った人が声を荒げて非難することが多いように
ですが、確かに自分の好きな作品と同じような話をしれっとやられていたり、オリジナリティの欠片もない作品を見たりすると、「何コレ?パッチワーク?」と思ってしまうことも多々ありますよ。「パクリでも売れたもん勝ち」ならば誰もオリジナリティなんか追及しなくなりますし、「パクリは許せん!」という声は分からんでもないです。
そうは言いつつ……自分の作品を見返して「背の低い主人公と背の高いヒロインって○○を無意識にパクっていたんじゃないか!?」とか、「ここのこの台詞って他の作品の台詞に似ているんじゃないか!?」とか、無性に不安になることがあるのも確か。「パクりじゃないか」という疑念に過敏になりすぎると、何も描けなくなるんだろうとは思います。
まぁ……何でしょうね。著作権的なイミではなく、ファン心理としては。
「元ネタのタイトルを作者の前で言ってはならない」みたいな暗黙のルールが出来ちゃうような作品は勘弁して欲しいなとは思います。
>ああああさん
なるほど、簡潔ですけど物凄く分かりやすい素晴らしい喩えですね。
使っている材料が一緒なだけで「パクリだ!」と騒ぐ客もいれば、パセリを一つ載せただけで「これはウチのオリジナルですよ」と言い張る料理人もいるワケで……漫画を喩えるには、芸術や娯楽作品よりも料理の方がしっくりきますね。
冨樫先生は、当時(テリトリー編連載中)のジャンプ巻末コメントで荒木先生にメッセージを送っていた記憶があります。「尊敬してます」とかそういう内容で、ネタ使わせてもらいますよ的な意味合いを含んだ文章でした。
> 海藤の能力にも似たようなものがあるんですかね?
すいません、正確には能力というか、
「一定の時間ごとに使える言葉が一文字ずつ減っていく」という蔵馬との対決エピソードが、
筒井氏の「残像に口紅を」の試みと同じ、ということでした。
よしりんでぽんは大丈夫です、ちゃんと記述あります。
『さよなら絶望先生』第14集の、「元ネタ認定の半分は誤爆」という言葉は、「テラひぐらしwww」を嗤うものであると同時に、「ネタをネタと見抜けない人」への揶揄の意味も込めていたのかなあ、と思った。
個人的に、暗黒武術会編なんかは、「ジャンプ的お約束の中での反抗」であって、パロディではないと思ってる。「お約束の中で、外す」というのは、ジャンプ的お約束の中でいかに面白い漫画を描くかという試行錯誤の結果だと。ハンター等を見るに、ああいう脳筋バトルものは富樫先生の趣味じゃなさそうだし。
まあ、ジャンプ自体売れた漫画のコピーを作り出すことで延命してきた雑誌だから、「同じ雑誌内でのパクリ」に関しては、ある程度寛容に見ることも必要なんじゃないかな。実際、『ジョジョ』も第2部までは『北斗の拳』の延長線上にある作品だし、『北斗』路線での人気がなければ第3部以降へつなぐことはできなかったでしょう。
>さらさん
なるほど。
それが彼なりの礼儀というか、「パロディですよ」というサインだったのかも知れませんね。でも、ジャンプの巻末コメントって作者が思っているほど読者はチェックしていない気がするんですけど(笑)。
とにかく、「例のアレ」が『ジョジョ』であることは間違いなさそうですね。記事内で断定しちゃっていたくせに、実は不安なところがありました……情報どうもです!
>nanaさん
なるほど。それは確かに"元ネタ"っぽいですね。
というか、冨樫先生はどれだけ筒井作品が好きなんだという話ではありますが……ジャンプ読者がみな筒井作品を読んでいるワケではないですし(僕も読んだことないですし)、これは「パロディ」ではなく「パクり」と言われても仕方ないかなぁ……
その辺の罪悪感が『レベルE』に繋がっているんだとは思いますが。
>foxさん
『吼えろペン』にも「宇宙からの電波を同時にキャッチしただけだ!(だからパクりじゃないんだ)」という台詞があります。自分で必死に考えたアイディアが他と被っていただけで「パクリだ!」と言われる恐怖を、どの漫画家さんも抱えているのかも知れませんね。
>暗黒武術会編なんかは、「ジャンプ的お約束の中での反抗」であって
同意。
暗黒武術会に限らず、冨樫先生の作風は「パロディ」というよりも「アンチテーゼ」という印象です……「アンチテーゼ」ほど強いものでなくても、「いつもいつも同じパターンばかりだと思うなよ」といった読者への挑戦みたいなカンジで。
なので、今回冨樫先生が「パロディ」という言葉を使っていたというのを聞いてビックリしたんですよ。まぁ、もちろん「領域はスタンドのアンチテーゼです」と言うワケにもいかなかったんでしょうけど(笑)、冨樫先生の中では「あれがパロディ」なんだなと思いました。
>「同じ雑誌内でのパクリ」に関しては、ある程度寛容に見ることも必要なんじゃないかな。
というか、編集部の意向というのも大きいでしょうしね(ほとんど?)。アレが売れたからこっちでもやろう、的な。
それはまぁドラクエが流行ったらRPGばっか出てくるみたいなもので、二匹目のドジョウを狙いつつ、読者が求めているものでもあるんでしょうし。同じ雑誌の中でやる分には「元ネタの作者が怒らなければ」アリなんだろうとは思います。
パロ
私はパロディって一発ネタって感覚があるんですよね。
話に深く関わってきたりするものはネタに感じないんですよ。
なのでテリトリーが1話だけの雑魚敵だったらパロディと認識できたかもしれませんが残念ながらパクリとしかとれませんでしたね。
僕も「パロディ」という言葉だと、1発ギャグ的なソレを連想しますね。
だからこそ、1発ギャグが嫌いな僕はパロディものを好きになれないんでしょうが……
言葉の使い方論を置いとけば……冨樫先生の仰る「パロディ」の方が1発ギャグ的な「パロディ」よりも、「描きたいものがある」気がして個人的には好きです。領域はグレーかなと思っていましたけど、『レベルE』の「RPGの世界に入ってRPGのお約束にツッコむ」とかはホント大好きでした。
個人的にはトーナメントネタとか能力バトル的なものはパクリやパロディというものではなく、
ひとつのジャンルとして成立しているものだと思います。
例えば「過去に戻って未来を変える」とか「同じ日を何度も繰り返す」とかいうネタは
やったとしても〜のパクリだ!とかは言われないわけですし。
要するに同じようなネタを扱っていてもキャラクターや話の展開次第でいくらでもオリジナルの作品が作れるのではないかと。
まあ当時はそういった作品があまりなかったのでいろいろ言われるのも仕方なかったのかもしれませんけど。
ふむ。
確かに、現在では「能力バトルはジョジョのパクリだ」というよりも「能力バトルの先駆けはジョジョだ」といった受け止められ方だという気はしますね。だからこそ、パイオニアに敬意を払うべきだと思いますし、上の方が仰ったように巻末コメントで「尊敬しています」と書いたようなことって大事だと思うんですけど。
"領域"の場合、扉絵で能力解説をするなどの「見せ方」も『ジョジョ』に似せていましたからね。一般的な能力バトルよりも一歩踏み込んでいたと思います。それが冨樫先生曰く「パロディ」だったのだけど、「パクリ」と受け取った人もいたのかなーと。
アートの世界では、
オリジナルより「格」を上げられたら(より多層的な表現ができたら)
パクリとは言わない。というルールがあります。
マンガは、どうなんでしょうかね。
0 コメント:
コメントを投稿